教会誌「こころ」2016年3月号より
主任司祭 パウロ三木 稲川圭三
2月18日(木)~22日(月)まで、4泊5日の日程で第22回カトリック日韓青年交流会が行われました。参加者は韓国チームが23名、日本チームは36名で、この約60名が期間中行動を共にしました。メイン会場となったのは、東京カテドラル関口教会と、目黒教会です。初日と最終日の宿泊は、文京区本郷にあります「朝陽館」という旅館で、中2日間の宿泊は「ホームステイ」というスケジュールとなっていました。
昨年秋に、今回の交流会の準備・運営にあたった東京教区青少年委員会の福島神父さんから、「約60名、2泊のホームステイの受け入れを『港・品川宣教協力体』を中心に呼びかけ、取りまとめて欲しい」という依頼を受けました。そのため宣教協力体協議会では、麻布、高輪、目黒の、「各教会10家庭、20名の受け入れ」を一応の目標として呼びかけさせていただきました。その結果、麻布教会では6家庭が9組、18名を受け入れてくださることになり、お蔭様で、ホームステイが無事行われる運びとなりました。受け入れてくださったご家庭の皆さんには、この場で感謝を述べさせていただきます。本当にありがとうございました。
さて、交流会でどのようなことが行われたのか、ごくかい摘んでご紹介します。初日の18日(木)に金浦空港発の飛行機で羽田に着いた韓国チームの一行は、チャーターバスで関口教会に着きました。17時に開会式。両国の参加者が、お互いに相手の国の言葉を交えながら、自己紹介をしました。更に7つの班(日韓混成)に分かれて、ジェスチャーゲームをしたりして、アイスブレーキング(親しくなる)をしていきました。その後工作で、和風の「一連ロザリオ」を作り、合宿中、みな手首にはめていました。夕食の後、大聖堂に移動し、「テゼの祈り」を行いました。祭壇前に並べられたたくさんのろうそくの光を見つめながら、約1時間の祈りの中に身を置きました。その祈りの最中後ろの席には、複数の司祭がストラをかけて座っていて、希望する者は、赦しの秘跡を受けることができました。祈りの後、朝陽館に移動して休みました。韓国チームは前日午前2時起床であったというので、お疲れだったことと思います。
2日目の19日(金)は宿舎からカテドラルに移動し、上智大学で教えておられる、イエズス会の川村神父さんの「殉教者について」の講話を聞きました。その後、韓国語のミサがあり、昼食となりました。昼食は関口教会のご婦人が用意してくださいました。メニューは大変おいしい「豚丼」でした。一抱えはある大鍋一杯に煮られた豚丼の具材を、福島神父さんが丼のご飯の上に盛りつけていきました。作ってくださったご婦人に伺いましたら、100人前、肉の量は10キロ!であったそうです。午後は体を動かすレクリエーション。班対抗戦で「人間知恵の輪」「ポートボール大会」。言葉は通じなくても、体を動かしながらどんどん仲良くなっていくので不思議です。ちなみに、わたしがいた2班が優勝して、賞品に福島神父さんの顔がプリントされたTシャツ(青年たちのジョークが込められています)をいただきました。その後、18時からホームステイ開始です。ホストファミリーの方が関口教会まで迎えに来て、お世話になるメンバーと対面し、それぞれのステイ先へと分かれていきました。参加者の多くが、「ホームステイがとても印象に残った」と述べていました。改めて受け入れてくださった皆様に感謝いたします。
3日目の20日(土)は、8時30分に高輪教会に集合。9時から日本語のミサを行いました。主司式は稲川神父。説教は少し話して、通訳が話し、また少し話しては通訳が話すという仕方で話しました。ミサの後、スタッフの青年が高輪教会の「江戸の殉教者」について話し、その後、各自ロザリオの祈りを祈りながら「札ノ辻」の殉教地を目指して徒歩巡礼をしました。出発と同時に冷たい雨が降り始めましたが、巡礼にはむしろ相応しいことでした。札ノ辻から更に「浜離宮」まで歩き、そこから「水上バス」で浅草まで約45分間の船旅となりました。船内はとても空いていたので、周りの乗客に気兼ねすることなく、昼食をいただくことができました。メニューは、ステイ先の方に作っていただいたおにぎり。いろいろな大きさと形のおにぎりを、みんなで楽しく食べました。浅草で船を降りた後は、グループ毎に自由行動です。雷門から仲見世、浅草寺と向かうグループも、上野に足を延ばしたグループも、東京スカイツリーに向かったグループもあったようです。この日はグループ毎に食事を済ませて、ステイ先に帰る約束となっていました。
4日目の21日(日)は9時30分に目黒教会に集合して、10時の主日ミサにあずかりました。ミサ後、目黒教会の皆さんが準備してくださった歓迎パーティーです。わたくしは麻布でのミサのために参加できませんでしたが、たくさんのご馳走と、また参加者による歌や踊りのパフォーマンスで盛り上がったということでした。その後、分かち合いとなりました。わたしはまたここから参加しました。「信仰をいただいて良かったと思うこと」、そんなことが話されていました。カン・ミンジさんという大学4年生のお嬢さんは、「自分は、以前は人と出会うのが怖かった。でも、一人ひとりの中に神さまがいらっしゃるということを、聖書を通して知った時、みんなと顔を見て話すことができるようになった」と話していました。ゆっくり分かち合った後、班ごとにお鍋を作って食べました。みんな次第に立ち歩いて、いろいろな班の味を比べ合っていました。夕の祈りの後、最後の晩は初日と同じく朝陽館での宿泊です。最後の晩は交流会。例年朝まで寝ないで過ごす人が続出する交流会となります。わたしは、今回は麻布教会に帰り、平和に休みましたが。
5日目の22日(月)9時30分に目黒教会に集合。10時から岡田大司教さま主司式の閉会ミサが捧げられました。ミサの福音はヨハネ15章「互いに愛し合いなさい。これがわたしの命令である」。ミサ後は閉会式、今回のテーマは「Forever and ever 」(いつまでも 世々に)日本側の団長を務めた目黒教会の林純一くんは、最後のあいさつの中で、「この交流会を通して、『いつまでも、決して変わることのないもの』との、出会い、また、そのきっかけとなるものを持ち帰ってもらえたら、という思いで準備してきました」と話していました。彼のまぶたにうっすらと光るものがあったように見えました。
1997年に始まった「カトリック日韓学生交流会」は、今回、第22回を以て、一区切りがつけられることになりました。わたしは第4回から第13回まで参加し、5回から10回までは日本側の代表をしていましたので、とても関わりの深い会であり、感慨深いものがあります。実施するのは本当に大変なのですが、でも確かな実りのあるものだったと思います。
今回大勢の方々の助けに支えられて、無事交流会を終えることができましたことを、直接の担当者ではありませんが、三度感謝申し上げたいと思います。ありがとうございました。
