主の平和。
四旬節に入りました。昨年の四旬節から教会活動は制限を余儀なくされ、どこの教会においても困難を感じながらミサを献げています。菊地大司教は2月16日付「四旬節のはじめにあたり」と題する文書のはじめに次のように呼びかけています。
「・・・暗闇の中を不安のうちにさまようわたしたちは、お互いを思いやり支え合うことの大切さを痛感させられています。一年が経過し、再び灰の水曜日を迎えました。四旬節が始まります。
四旬節を始めるにあたり預言者ヨエルは、「あなたたちの神、主に立ち帰れ」と呼びかけます。四旬節は、まさしく、わたしたちの信仰の原点を見つめ直すときです。信仰生活に諸々の困難を感じるいまですが、信仰の原点への立ち返りを忘れてはなりません。
わたしたちが立ち帰るのは、「憐れみ深く、忍耐強く、慈しみに富」んでいる主であると、ヨエルは記しています。信仰に生きているわたしたちは、主に倣って、憐れみ深いものでありたいと思います。忍耐強い者でありたいと思います。慈しみに富んだ者でありたいと思います。・・・」
昨年3月にわたしも次のように皆さんに呼びかけました。
「四旬節は洗礼志願者の準備期間であるとともに、既に洗礼を受け教会生活をしている信者にとっては、回心・忍耐・節制・犠牲などを行いながら生活を振り返るよい機会です。今の困難な状況は、忍耐とは? 知恵を働かせるとは? 節制とは? と様々な面から見つめることができます。
ミサに参加できないという状況は四旬節の精神を過ごすことそのものでもあるとも思います。
わたしたちは、みことばと聖体によって養われているのですから、ミサに参加できなくても聖書を読み、黙想し、現状を乗り越えていく力を願い求めることができます。教会のため、全世界のため、病者のため、困難にある人のため、亡くなった人のため、医療関係者のため・・・に祈ってください。」
いつまでこの状況が続くのか予測は不可能ですが、先が見えない状況の中にあってもわたしたちキリスト者は希望をもって日々の歩み=信仰生活を続けてまいります。
通常のミサに関しては現在行っている地区別・人数制限を維持します。聖週間については以下のように定めましたので、今まで通り十分注意事項を守っていただきながらこの恵みの時をともにしてまいりたいと思います。
・受難の主日(枝の主日) 3月28日(日)7時:AB地区 9時30分:CD地区
・聖木曜日 4月1日(木)19時 地区割・人数制限なし(聖堂内は50名を限度とします)
・聖金曜日 4月2日(金)19時 地区割・人数制限なし(同上)
・復活徹夜祭 4月3日(土)19時 地区割・人数制限なし(同上)
・復活の主日 4月4日(日)7時:CD地区 9時30分:A地区 11時:B地区
新型コロナ感染症によって多くの方々がより一層困難な状況に追いやられています。自分たちのことだけでなく、社会的な状況をもしっかりと見る目を養いながら、祈りをもってこの苦難に対処していくことができますよう、ともに祈り続けてまいりましょう。
2021年2月23日
カトリック麻布教会 主任司祭 江部純一