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教会誌「こころ」巻頭言
Kokoro
2019年 4月 7日(日曜日)

「神さまがあなたと共におられます」と祈ってください

教会誌「こころ」2019年4月号より
主任司祭 ルカ 江部純一

わたくしは4月1日付で東京カトリック神学院へ異動となり、住まいはそちらに移りました。4月中の主日ミサと洗礼準備講座は、神学校からの通いで行うことになります。神学校の住所は練馬区関町東2-7-10で、場所の広さで言うと、麻布教会の敷地(みこころ幼稚園を含む)の約10倍です。北側には、神学院のグランドがあり、その向こうがマンションです。東側は通りを挟んで向かいに、上智大学神学部とイエズス会修道院の白い建物があります。南側は住宅地、西側は住宅地と、一部が石神井川に面しています。石神井川沿いには敷地内にこんもりとした森があり、そこにはルルドもあります。森は普段はそんなに人が行かないような所で、敷地内にそんな場所があるのも、神学院という施設の面白さかなと思います。

東京カトリック神学院は、11教区(札幌、仙台、さいたま、東京、横浜、新潟、名古屋、京都、大阪、広島、高松)の連合神学校です。そのすべての教区の神学生が一緒に養成を受ける学校となっています。ちなみに、長崎、福岡、鹿児島、大分、那覇の5教区の神学生は、福岡にあるサンスルピス修道院で養成を受けることになっています。今まで神学校の養成期間は6年でしたが、今年からもう1年伸び、7年間となりました。最初の1年間は「予科生」として、今までの生活から一旦きちんと離れ、学業よりも祈りや作業等を通して自分の召命を見つめることが求められます。そういう初年度養成の1年が付加されることになりました。本来ならば予科生は、神学生とは全く違った場所で1年間を過ごすことが望ましいのですが、施設的にも、指導者の人手不足の面からも実現できず、同じ神学校の宿舎内での初年度養成ということになりました。わたくしも予科生のために、週5時間程の教会の教えについての講座を持つことになるようです。

さて、この原稿を書いている今は3月なので、実際にはまだ詳しいことがわからないのですが、神学校ではモデラトール(わたくしがいただいた役目)は、日曜日にはいろいろな教会のミサのお手伝いに出ることになると聞いています。神学生たちは土曜日の午後から、アポストラートス(司牧実習)でいろいろな小教区のお手伝いに出かけてしまうので、日曜日の神学校は学生がおらずお休みになります。そこでモデラトールたちは、ミサのお手伝いに呼ばれるという仕組み?のようです。お呼びがかかれば、どこかの小教区で主日のミサを行うことができると聞き、そのことは楽しみにしております。というのは司祭になって23年目になりますが、日曜日に小教区でミサをしない、という経験は殆どないからです。それで日曜日にミサをしないということがイメージできないのです。そして、ミサをして説教をするのであれば録音を起こして、今までのようにインターネットで読んでいただけるようにしたいと思っています。現在の麻布教会のホームページでは、「神父紹介」という所を開いていただきますと、その先に「稲川神父主日ミサ説教」というボタンがあり、そこを押すと、説教が読めるページにつながるようになっています。しかし、5月になると、そのボタンはなくなりますので、もしよろしければ、http://blog.livedoor.jp/stella19/というURLを開いていただくか、または「神さまのこと」と入力して検索をかけていただくと、わたくしの説教を上げているブログにつながると思います。

稲川神父さまのブログ「神さまのこと」

さて、麻布教会には7年間お世話になり、この巻頭言を書くのも今回が最後になります。最後に皆さんにお願いしたいことは、「神さまがあなたと共におられます」と人に祈っていただきたい、ということです。いつも同じことしか言っておりませんが、重ねてお願いしたいと思います。皆さんがどこでも、誰にでも「神さまがあなたと共におられます」と祈って生きられたら、本当にすばらしいことだと思います。「花咲か爺さん」ではありませんが、「枯れ木に花を咲かせましょう」式に、灰ではなく、「神さまがあなたと共におられます」という祈りを撒く。そうしたら、神さまが共におられる真実が花を咲かせるのです。すぐには咲かないかもしれませんが、その祈りは確実に神さまが共におられる真実を揺り動かして行きます。そして、ある日突然「ぽん」と花が咲いて、今度はその人が人に「神さまがあなたと共におられます」と祈るようになれば、それが「実を結ぶ」ということです。麻布教会の皆さんが、花咲か爺さん、花咲か婆さん、花咲か父さん、花咲か母さん、花咲か兄さん、花咲か姉さん、花咲か少年、花咲か少女、花咲か赤ちゃん(赤ちゃんは存在そのものが既にそうですね)で一杯になればいいと思います。そしてもちろん、既にこの世を去られたすべてのいのちの皆さんにも、一層広範囲に祈っていただくよう、お願いしたいと思います。

7年間の任期後半、どんどん字数が増えてしまった巻頭言を、本来の長さに戻して江部神父さまに引き継がなくてはなりませんね。それでは皆さまごきげんよう。またお会いしたいと思います。11月にザビエル祭(神学院祭)があります。ぜひ遊びに来てください。

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