| 
教会誌「こころ」巻頭言
Kokoro
2014年 5月 4日(日曜日)

健康のために散歩

教会誌「こころ」2014年5月号より

 

主任司祭 パウロ三木 稲川圭三

 

教会の神父をしておりますと、よく信者さんから「神父さん、健康には注意してくださいね」「神父さんが元気でいてくださらないと困りますよ」と言われます。その通りだと思います。わたしの両親も、家族のためになんとか健康に恵まれて長生きしてくださった(母はまだ元気にしております)ので、わたしも教会の家族のために、元気でいなければいけないと思っています。

健康のために、留意していると言えるようなことは、「年に一回人間ドックを受ける」ようにしていることと、なるべく「一日に1時間は歩く」ようにしているということくらいかと思います。「人間ドック」の方は、八王子教会時代に、信者さんから「年に一度は行った方がよい」と強く勧められ、以後、毎年受診するようにしています。今年も3月にかかりましたが、何も悪い所はありませんでした。皆さんの献金で受診しておりますから、こんな場でご報告をさせていただきました。

「一日1時間は歩く」の方は、その通り、ただ歩くだけです。以前もこの場でお話ししたのですが、現在、毎週毎週ラジオ番組の原稿を作らなくてはならないので、空き時間の殆どはパソコンの前に座っているという状況が続いています。それで夕方頃、意を決して作業を中断して、1時間と決めて歩くようにしています。麻布に来たばかりの頃は、なるべく歩いたことのない道を歩きたいと思ったので、まず出発前に「港区の地図」を見て、だいたいこの道を歩こうと決めて歩き始め、帰って来たら、歩いたルートを思い出して、地図の上に赤いボールペンで線を引いていく・・・ということをしていました。これは、実はとても楽しい作業です。しかし、麻布に来て2年になりますので、地図は、普通は行かないような小さな路地まで含めて、毛細血管のように赤くなってしまいました。最近は、「今日はこっち方向」位を決めて、ただやみくもに早足で歩いて、30分くらい経ったら引き返す、ということにしています。道を覚えなくてよいことになったので、その分、次の日曜日の福音を暗記する時間に充てることが出来るようになりました。また、もう覚えている時には、すれ違う人に向かって「神さまがあなたと共におられます」と祈るか、「めでたし」(アベマリアの祈りのこと)を祈るかして歩いているので、これもまた、楽しいのです。真っ黒い服を着て、首もとに見慣れないカラーをしたおじさんが、妙に早足で、本を片手に、ぶつぶつ言いながら歩いているようすは、傍目にはおかしいかもしれません。でも、気をつけて、街の人に「変人」だと思われないようには、注意しております。

わたしは、清瀬市にある東星学園というカトリック校の理事を仰せつかっている関係で、理事会のために、ほぼ定期的に学校に参ります。先日、駅から学校までの道を歩いておりましたら、ちょうど小学生の下校の列とすれ違いました。その時、高学年の女の子たちが、「えっ、何で神父さまここにいるの? 今日って、もしかしたら縁起がいいかも」と言っているのが聞こえてきました。わたしが子どもたちと会うのは、入学式・卒業式などの行事と、クリスマスなど、年に数回行なわれる学校でのミサの時位なので、子どもたちには何か特別に思えたのでしょう。

その時わたしも、子どもの頃、似たような経験があったことを思い出しました。家族みんなで電車に乗っていた時、以前、本所教会(わたしの出身教会)の助任司祭をされていた、杉田栄次郎神父さまと、車内で偶然お会いしたことがあります。その時子どもたちは、親たちが神父さんに挨拶していたのを見ていただけですが、何か、とても特別な「いい事」が起こったように感じたことを記憶しています。50年近くも経ったのに覚えているのですから。今は、反対に散歩をしていてみなさんにお会いすると、とても嬉しくなります。「ああ、今日はいいことがあったな」と思います。きっと、「神さまがあなたと共におられます」という平和が返ってくるからだと思います。このことは、本当に嬉しいことで、魂の健康のためになります。

今週のお知らせはこちら 毎週土曜日更新

過去の巻頭言

Archive

お知らせ

Information

ミサの予定

Mass Schedule